ウコンの過剰摂取問題(?)
先日知人とお酒を飲んでいた時のことです。
『高梨さんはよくウコンを飲まれていますけど、ウコンの過剰摂取で肝炎になったって話を去年やっていましたよね?そんなに飲んでて大丈夫ですか?』という質問を受けました。実はこのウコンと肝炎の問題は健康食品の業界では既に決着のついた話なので突然の質問に新鮮な衝撃を受けました。極端な話で例えるなら『地球が丸かったら下側に住んでる人は落っこちてしまうじゃないか』と言われたような気分です。業界の外にいる人にはやっぱり最初のニュースの衝撃だけが伝わっているんだなぁということを改めて思い知らされました。
そのため、これは一度きちんと否定しておく必要があると思い筆を執ることにしました。まず共同通信で流されたニュースをそのまま載せてみます。
肝臓の働きを高めるとされるウコンを粉末にした健康食品の摂取がきっかけとなって、東京都内に住む肝硬変の60代女性の症状が悪化し死亡していたことが、東京逓信病院が同病院の患者を対象に実施した調査で18日分かった。
調査では、このケースを含めて1996年以降、18人がウコンなどの健康食品との因果関係が疑われる肝障害を発症。厚生労働省研究班の調査でも、比較的安全性が高いとされているウコンによる肝障害が相次いでいることから、同省は対応を検討している。
同病院消化器内科の橋本直明部長によると、原因は不明だが、代謝物質が肝臓に負担をかけたり、アレルギー反応を起こしたりした可能性があるほか、摂取開始で気がゆるみ生活習慣が乱れたことも考えられるという。
この記事を読むと東京逓信病院の調査レポートによりウコンの有害性が報告されたかのように読めますが、実際には東京逓信病院側ではウコンが直接作用したかのような報道に困惑しているというコメントを発表しています。また、厚生省はウコンと肝障害の因果関係は不明で対策を講じるに値しないという評価をしています。言葉が役所用語なので不透明ですが、要は「関係ないから対策を取る必要がない」ということです。記事中でも関係性に疑問があるような含みを持たせていることから東京逓信病院のレポートの趣旨はここにあったのではないでしょうか。更に情報を追加するのであれば、3月末に東京ビッグサイト、東京国際交流間などの3会場で開催された日本薬学会で健食関連170題の研究発表が行われたが、その際に福岡大学の白窪氏の研究チームが「ウコンに肝障害認められず」という研究発表を行っています。
中国からの輸入ダイエット商品に医薬品が混入される事件が相次いでいましたが、そういった商品の服用者に肝障害が起こるような事件が相次いで起きていた為、マスコミ側でも両者を混合してしまい、肝障害が起きた⇒健康食品のせいという構図を描いてしまったのだと思います。こういった事件は主に「個人輸入」の商品に「日本で認可されていない医薬品」が「知らされずに」混入している為に「医薬品の摂取過多」で肝障害が起きているのです。医師が管理していない医薬品を大量に摂取すれば肝障害が起こるのは当たり前です。こういった事件と商品品質管理がされている商品を同列に扱うのはナンセンスだと思います。
あたりまえの話ですが、どのような食品でも極端な摂り過ぎは下痢などの体調変化をもたらすことがありますので、ウコンに限らず注意が必要です。ウコンの摂取量は2~3gです。それ以上の量は個人の体重や体調にあわせて慎重に摂取して下さい。
僕は自分の周りにウコンの摂り過ぎで肝障害になるのではないかとか、健康障害を起こすのではないか、と心配している人がいた場合、一言こう言っています。
「一日にウコンの力を3本飲んだって肝障害どころか下痢もしませんよ」
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